人間関係の心理のあれこれ

人間関係が怖いを楽にする方法についてつらつら綴っていきます。

自立生活のための脳

視床下部より下には、進化上、最も原始的な脳とされる脳幹があります。


脳幹の機能は視床下部と比較すると、一人(一匹というべきかもしれません)で自立して生きていくための脳といえます。


昨今、さまざまな介護システムが開発されていますが、介護を必要とせず、自立して生きていくための脳が脳幹なのです。
要介護の基準は、一人で食べられない、歩行が不自由、呼吸の補助が必要など、さまざまなレベルで認定されますが、脳幹にはこうした呼吸、循環、消化などの自律神経機能の中枢があります。
歩行、咀嚼など、いわゆる基本的な生命活動に関わる運動を調節する中枢も存在します。
その意味で、内臓や筋肉と直接につながっている脳ともいえます。


脳幹は末梢神経につながっているだけではありません。
大脳皮質をはじめ、辺縁系、視床下部など、上意脳にも結びついて影響を与えます。
その機能は、覚醒と睡眠を形成・制御するものです。

脳全体および身体全体の活動レベルを亢進させたり、休息させたりする働きです。


魚、ヘビ、鳥、すべての脊椎動物は睡眠をとりますので、魚類、爬虫類、鳥類、そして哺乳類には、脳幹があることが分かります。


この脳幹の中心にセロトニン神経があります。
脳幹には、そのほか、ノルアドレナリン神経やドパミン神経などがあり、心の三原色として注目している神経は、すべて脳幹にその存在が確認できます。
もちろん、大脳や感情脳が心の本体を担っていることに疑問の余地はありません。
しかし、それらを調整する重要な働き、それは最も古い脳、すなわち脳幹が司っているのです。