二度手間、時間のロスを完全カットする「棚上げ思考法」
本を読むのに一度読み始めたら最後まで読み通さないと気が済まないという人がいる。
おもしろくなくても、よくわからなくても、ひたすら我慢して読んでいくというタイプだ。
それとは逆に、つまらないところやわからないところはさっさと飛ばし、極端な場合には、自分の必要な部分しか読まないという拾い読みタイプもいる。
どちらの読み方がよいかということは、もちろん一概には言えないが、能率という点では、拾い読みの後者のタイプに軍配があがるだろう。
仕事でもこれと同じことが言える。
ある大企業の経営者は、五分考えて結論の出ない問題は、とりあえず保留にすると言っている。
経営者ともなると、決断・決定しなければならない問題が山ほどある。
それを、一つの問題に突き当たって何時間も考え込んでいたら、たちまち仕事が山積みになり、いくら時間があっても足りなくなってしまうからだ。
保留にした事項は、また別の機会に考えると、案外、よいアイデアが浮かんでくるという。
仕事はできるのに能率の悪いタイプには、えてして完璧主義者が多い。
こういう人は、仕事を片づけていくとき、途中で一カ所でも引っかかると、そこで停滞してしまうのだ。
だから、こういう人は、クヨクヨ考えて落ち込みやすい人間でもある。
たしかに、一つのことをじっくり考えてみるのはよいことだが、そういう場合、往々にして考えがカラまわりしていることが多い。
これでは精神的にも時間的にもロスが大きい。
そのようなロスを防ぐためにも、どうしてもできないことやわからないこと、あるいはやりたくないことなどは、とりあえず「保留」「棚上げ」にする方法は、試してみる価値がある。
別な仕事をしているうちに、うんうん考え込んでいたときには気がつかなかった見方を発見したり、アイデアがひらめくことも多い。
また、さっきまではどうしてもやる気がおこらなかったことでも、気分が変わってスラスラとはかどるようになるものだ。
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