ウォィティツは、アダルトチルドレンの心理的特徴を記載したが、その後にも臨床観察や統計学的手法から、その特徴を描き出そうとする研究者や実践家が数多くいる。 ただ、その特徴は、アダルトチルドレンの心理的特徴だけではなく、行動上の特徴であったり、情動の特徴であったりしている。 ここでは「症状」と呼ぶには... 続きをみる
人間関係の心理のあれこれの新着ブログ記事
-
-
他人に対して正直でないし、温かみもない 《おこなってはいけないこと》 ・彼をかばうこと。彼の冷たさに人が気づいてもそのままにしておいて、その当然の報いを彼に体験させるべきで、前もって指摘しないほうがいい。 ・彼のいる前で、彼の代弁をする。たとえば「お父さんは、あなたのことをとても自慢しているのよ」... 続きをみる
-
あなたのウェンディ度は、どれくらいか ここに、あなた自身を点検するテストがある。 それは、あなたを映し出す鏡である。 果たして、あなたのウェンディ度はどのくらいか調べてみてほしい。 次の言葉のどれだけを、あなたはあなた自身に、あるいはほかの人に語りかけているだろうか。 1.彼は特別に冷酷で、いつも... 続きをみる
-
-
偏見に満ちた物の考え方が、両親の気持ちを離反させ、子どもはその狭間に立たされることになる。 夫婦はお互いの心の内を読もうとしたり、相手の動機を憶測し合うようになり、それでますます夫婦関係を悪化させるという悪循環が生じてしまう。 あなたとあなたの配偶者が、お互いの気持ちをもっとよく知ろうという勇気を... 続きをみる
-
人付き合いが怖いとは 人付き合いが怖いとは、人付き合いの怖さから逃げて逃げて逃げ回った結果である。 違う言い方をすれば、本来の自然体の自分とは違う自分を出して出して出し回って、苦しくなっていることである。 格好つけた人付き合いをし続けると、自他の言動に敏感になる。 自他の言動に敏感になるとは自身の... 続きをみる
-
-
ピーターパンシンドロームのルーツをさぐると、子ども時代、それもかなり幼い頃にまでさかのぼる。 ただし、その症状が現れるのは、いわゆる思春期まで、12歳前後である。 12歳から18歳までの、まだ永遠の若さの夢を諦めきれない少年に、「無責任」「不安」「孤独」「性役割の葛藤」の四つの症状が現れる。 いず... 続きをみる
-
-
キレやすい子どもという呼び方は、ちょっとしたストレスで攻撃的な行動を起こし、それが制止できない、という特徴からきています。 この症状に関連して、セロトニン神経と攻撃性との関係をみた実験があります。 薬でセロトニン神経を破壊したラットでは、飼育ケージにマウスを入れると、それを殺して食べるという、非常... 続きをみる
-
-
坐禅について語るときは、背筋をピンと伸ばし、足を結跏趺坐に組み、目を半眼にと、まず形から入るのが一般的なやりかたです。 禅寺での教則本を見ると、呼吸法については「ひとーつ、ふたーつ」と数を無言で唱えながら呼吸をしなさい、と書かれてあるだけです。 あまり、細かな記載がありません。 ところが、明治、大... 続きをみる
-
-
アメリカのコミュニケーション学者レイ・バードウィスティルによれば、「『相手に快く受け入れてもらう』ために『話す』ことは、その内容を含めて35パーセントほどしか寄与していない」そうです。 欧米人は一般的に、身振り手振りなどのアクションを加えながら話すのが得意です。 一方、日本人が話をするときは、身振... 続きをみる
-
商談の席で相手の話に耳を傾けていても、いつまでたっても本題に入らず、周辺の話をまわりくどく話し続ける人がいます。 「A社さんのご要望についてですが・・・」と話しはじめてから、先方の業績、その地域の最近の様子と、話の核ではなく周辺をぐるぐるまわっているようであれば、本題に入らせるために、 「そこまで... 続きをみる
-
通勤に電車を利用している人は、乗客どうしのトラブルに巻き込まれたことがあるかもしれません。 かつて、「日本人は遠慮がち」といわれた時代には考えられないようなことが車内で起こっています。 たとえば、ヘッドホンやイヤホンからもれてくる音。 本人は気付いていないのか、知るよしもありませんが、他人からすれ... 続きをみる
-
仕事上のことで喧嘩することはないとしても、言葉の行き違いや誤解から、友達や恋人と喧嘩になってしまうというのは、よくある話です。 もちろん、自分が正しいと信じていることを曲げる必要はありませんが、喧嘩の原因などというものは、往々にして、ささいなことだったりします。 ただし、一度、こぶしを振り上げてし... 続きをみる
-
-
このような内発的動機づけが重要だという心理学の知見が世間に広まり、ビジネスの世界でも内発的動機づけが注目されるようになってきました。 最近では、ビジネス誌でも内発的動機づけに関する記事を目にするようになりました。 何らかの報酬を得るために勉強や仕事を頑張るのが外発的動機づけであり、勉強することや仕... 続きをみる
-
ほめればだれでもやる気になるということを基礎とするモチベーション・マネジメントが教育場面でもビジネス場面でも盛んに取り入れられるようになってきました。 しかし、それははたして有効に機能しているのでしょうか。 実際には、何でもほめればよいというわけではありません。 ほめられることでモチベーションが下... 続きをみる
-
わが国では高校野球の人気は絶対なものである。 私もかつては好きでテレビで見ていた。 野球の技術についてはそれほどわからぬにしても、ジーンとなるような瞬間がある。 ところが最近はだんだんとあまり熱心ではなくなってきた。 どうしてかと考えてみると、高校野球そのもののためではなく、それを取り巻くいろいろ... 続きをみる
-
-
近代になってから、たましいは評判が悪くなって、居場所がなくなっているような感じがする。 もっとも、ごく最近は一種の巻き返しのように、あちこちで時には熱狂的に取り上げられたりはしているようだが、一般的には、それほど認められているものではない。 たましいのことを知りたい人は、ともかく昔の本を読むといい... 続きをみる
-
「己を殺す」ということは、ひとつの美徳と考えられている。 克己という言葉もあるが、「己を殺す」方は、少し克己からずれてゆき、しかも、それが少し度を越すと、あらゆる美徳がそうであるように、他人に害を及ぼしはじめる。 ある女性は、幼いときから他人の言うことをよく聞き、自分のやりたいことや言いたいことは... 続きをみる
-
企業戦士Iさん(四十二歳)は、大手食品会社の研究開発部の課長である。 彼は、これまで食品加工技術の開発分野でめざましい業績を上げてきた。 あるとき、綿密な彼としては珍しく実験の手順を間違え、どうしても予想した値が得られないまま報告書提出の期限に迫られた。 そこで一部データを予想値に似せて捏造してし... 続きをみる
-
ストレスマネジメントに有効なリラクゼーションのストレッチのやり方を述べたいと思います。 1.いつもゆったりとした自然な呼吸を続ける。何でも一生懸命根詰めてやる癖の私たち日本人は、こんなときも思わず息をとめていきんでやりがちである。 2.号令に合わせて勢いよく反動をつけて動かしたりせずに、できるだけ... 続きをみる
-
「亭主の好きな赤烏帽子」という諺がある。 だれが見ても派手で人目をひく赤い烏帽子を、わが家の亭主はことのほか気に入って、家人としては恥ずかしいのでやめてほしいのだが、本人は一向に聞き入れず、得々としていつも頭にのせて悦に入っているといった情景が思い浮かぶ。 知人のO氏は、ある大企業グループの社内報... 続きをみる
-
-
-
技術軽視論者への第三の反論は、技術だけが個別に存在しているわけではないということである。 なぜそうするのか(技術)という理由がある。 その理由の出処は理論であり感情である。 理論あるいは感情の支えなしには技術を提唱するわけにはいかない。 たとえば、人の話に耳を傾けよ―「傾聴」とか「受容」という技術... 続きをみる
-
どうすれば融通の利かない道徳家の心境から解脱できるか。 自分は今やおとなである、ということを絶えず自分にいいきかせることである。 大人であるから子どものように人に気兼ねすることはない。 責任さえ甘受する覚悟であれば、自分のしたいようにすればよい。 子どもは責任を甘受する能力がないから、親の与えた道... 続きをみる
-
さまざまの人間と接しているうちに、どうしても、あの彼、あの彼女とは深く付き合いたくない、縁を切りたいということもある。 深く付き合いたいが相手がこちらを好いてくれないこともある。 あるいは相互に深く付き合いたいが、なかなか心が今一つふれあわないことがある。 これは止むを得ない。 そう考えるべきであ... 続きをみる
-
-
-
山岳小説、歴史小説を多く手がけた新田次郎氏の生前のエピソードを一つ。 遠藤周作氏によると、「比叡山の悪僧」のような顔で、遠藤氏が話しかけてもムーっとしたその表情は変わらず、非常にとっつきにくい印象を与えたそうだ。 そこで「もうちょっと人の顔を見てニッコリと笑いなさい」と忠告したところ、つぎにパーテ... 続きをみる
-
ある将棋関係者から聞いた話だが、プロ棋士は勝負にのぞむ際、その日の対戦相手より少しでも自分がまさっている点をさがし、それを対局中にくり返し自分に言い聞かせるそうだ。 なかにはかなり強引な人もいて、たとえば「自分のほうがあいつより爪が長い、だから勝つ」といった極端なものまであるという。 勝負師ならず... 続きをみる
-
本を読むのに一度読み始めたら最後まで読み通さないと気が済まないという人がいる。 おもしろくなくても、よくわからなくても、ひたすら我慢して読んでいくというタイプだ。 それとは逆に、つまらないところやわからないところはさっさと飛ばし、極端な場合には、自分の必要な部分しか読まないという拾い読みタイプもい... 続きをみる
-
山口瞳氏が書いた「酒呑みの自己弁護」というエッセイのなかに、生前の梶山季之氏との交友にふれた一編がある。 梶山氏は、山口氏より四歳年下だったが、酒席の払いはすべて梶山氏がもったそうだ。 親分的風格のある梶山氏がやると、これが少しも不自然でなく、いつしか二人の間で暗黙のルールになったという。 おごる... 続きをみる
-
人生に大きな目標を掲げることは大切なことではあると思うが、一挙にその目標に到達することはとても無理なので、そこまでに至る道程で、いくつかの小さな目標を設定すべきだと思う。 人生を旅だとするなら、その小さな目標は、それぞれ旅の宿場町なのである。 広重の「東海道五十三次」を見ると、江戸から京都まで、多... 続きをみる
-
一般的に神経質の人は要求水準が高い。 というのは、普通の人よりも勉強や仕事で目標を高いところにおいているのである。 したがって要求が満たされた時には、人よりもいい仕事もできるし、仕事量も多い。 神経質が出世型の性格だと言われるゆえんである。 ある著名な医師の話である。 彼は青年医師の頃には、かなり... 続きをみる
-
神経症は心理的な病気であり、精神的なストレスあるいは性格の偏りから生じてくる。 そして、患者がいくら「具合が悪い」と訴えても、その訴えに相当するような器質的な病気が発見できないものを言う。 病気の診断を下すのは自分ではなくて、専門家の医師なのである。 そもそも身体が前後左右に動くといっても、それは... 続きをみる
-
結核に罹患した神経症の男子学生のAさんは実家で休養していた。 そして薬を摂取し安静の毎日を過ごしていた。 ところがどうしても気分が落ち着かず、死の不安におののき、不眠が続いた。 ささいなことにすぐ立腹し、母親に茶碗を投げつけたり、お膳をひっくり返したりしたこともある。 家族は腫れ物にでもさわるよう... 続きをみる
-
あなたが他人を羨ましいのと同じくらい、誰かもあなたを「羨ましい」
「不幸を受け入れない完全主義」は、苦しみを倍加する。 完全主義は悪魔のささやき。 だから同じ状態でもひどく苦しむ人と、それほど苦しまない人といるのである。 今の健康も、今の人間関係も当たり前と思わない。 お金がないときにはわずかでよいから、貧しい人に寄付をする。 そうすると今の経済状態に感謝をする... 続きをみる
-
-
若い頃に「美人である」と賞賛された女性が、高齢になって問題を起こすのも同じである。 美人でなくなってきたときに、イライラが始まる。 若い頃、美人と賞賛されても、無意識の世界で、ありのままの自分には価値がないという価値剥奪の屈辱体験をしている。 いずれにしても、社会的には望ましい環境にありながら、い... 続きをみる
-
生まれついて富んでいる人よりも、貧しい環境に生まれて努力して豊かになった人のほうが幸せである。 努力が報われるか、報われないかが、幸せには重要である。 逆境に生まれて頑張って心理的に成長した人のほうが、もともと心理的に恵まれて成長した人よりも幸せである。 幸せになれるかなれないかは、自分の努力が有... 続きをみる
-
自分に「自分は幸せだ」と、いろいろ言い聞かせる。 食べられる。 屋根の下で雨にも濡れず暮らしている。 つらい労働を強いられているのでもない。 しかし、どうしても幸福感はなかった。 基本的な欲求が満たされていなかったのである。 人は、基本的な欲求が満たされて幸せになる。 人は愛されるから、仕事でも好... 続きをみる
-
気遣いが疲れる心理 気遣いが疲れる人の心理としては、他人に嫌われるのが怖く、いい子であろうとしすぎたためである。 日常生活の中で小さな満足を感じられないのは、不幸だからである。 辛いという感情的特徴の一つに「満足の減少」がある。 泣くことが多い人とそうでない人では、心理的に日常生活がそれほど違うわ... 続きをみる
-
喜びを遠ざける態度 日常生活でも、人々が本当に不満な理由は、彼らが不満と言っていることの他にあることがある。 それなのに妻が悪いの、夫が悪いのということに、自分の不満の原因を求める。 格差社会だの政治の腐敗ということに、自分の不満の原因を求める。 格差社会や政治の腐敗は事実だから、ついその人の不満... 続きをみる
-
劣等感と不安の心理 不安と向上心とは違う。 向上心からの努力は人を救うが、不安からの努力は人をさらに不安にする。 神経質的欲張りは、不安なのである。 努力していても、それは向上心からの努力ではない。 不安を動機とした努力である。 したがって、努力すれば努力するほど、ますます不安になる。 どんなに努... 続きをみる